表面加工
パッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)の表面加工について
パッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)は印刷のみでは耐摩擦性や耐水性も弱く、時間の経過と共に製造工程や輸送時に劣化したり、箱の表面が擦れたりキズが入ったりしていきます。それを防ぐための加工が「表面加工」です。さらに表面加工にはもう一つ「付加価値向上」という重要な役割があります。箱の表面に光沢を出したり、逆に光沢を抑えることでその箱の表現力を高めます。表面加工は紙箱の耐久性を強化し、より美しく見せる事で化粧箱だけでなく 商品自体の価値を高めます。
表面加工の選び方
紙箱・化粧箱の表面加工を選択する基準は様々です。中身の商品や梱包形態、輸送方法(距離)や保管方法にもよりますし商品の価格や販売場所によって最適なものを選択しなければなりません。
以下表面加工の分布図を記載しています。
フィルム貼り加工
ラベル・シールにもあるラミネート加工と同じように、紙箱の表面にポリプロピレンフィルムやPETフィルムを貼り、特に強い光沢感を出すことができます。高価な商品の箱によく使用されています。同様の方法で、艶消し効果のあるマット調のフィルムを貼り、さらに落ち着きのある高級な仕上がりにすることができます。※下にフィルム貼り加工の比較写真を載せています。
・フィルムコート
印刷表面に優れた光沢と耐摩擦性をもた
せることができます。高級感を演出する
最も高価な表面加工です。
印刷表面に優れた光沢と耐摩擦性をもた
せることができます。高級感を演出する
最も高価な表面加工です。
・マットフィルムコート
フィルムコートとは対照的に、印刷表面
の光沢を抑え、落ち着いた雰囲気を演出
します。
フィルムコートとは対照的に、印刷表面
の光沢を抑え、落ち着いた雰囲気を演出
します。
水性ニス加工
水性ニス加工は、印刷物にしっとりとした上品な質感を出す事ができます。黄変しにくいために、経時変化による印刷物の色調変化を抑える事が出来ます。水性ニスは速乾性のため、乾燥しにくい用紙やこすれ易い印刷物に塗布することにより、こすれを防止するとともに、納期の短縮にもつながります。また、後工程へ回す際に、水性ニス加工を施してインクが他の紙に裏写りをするのを防ぐために加工をすることもあります。UVクリアニス加工
紫外線で硬化するクリアニスをコーティングすることにより、印刷面に美しい光沢を再現することができます。UVクリアニスは通常のニスに比べ耐摩耗性・耐水性が強くフィルムコート加工に負けない光沢感を一回の工程で塗工できます。オフセットUV印刷機にて、印刷からコーティング加工まで1回の工程で行うため、フィルムコート加工に比べ「短納期」「低コスト」でご利用いただけます。・UVクリアニス加工
光沢感が高く、艶を出すことで高級感を
演出することができます。耐久性や耐光
性も高く、PPフィルムと同様の役割を果
たします。
光沢感が高く、艶を出すことで高級感を
演出することができます。耐久性や耐光
性も高く、PPフィルムと同様の役割を果
たします。
・UV印刷のみ
印刷のみのため光沢性はありませんが、
インキ面の強度があるため、ニス無しで
も加工が可能です。
印刷のみのため光沢性はありませんが、
インキ面の強度があるため、ニス無しで
も加工が可能です。
プレスコート加工
UV擬似エンボス加工
ニスの温度を調整することで擬似エンボスの大きさをコントロールすることができます。これによりパッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)に立体感や質感を付加することができ、箱の表現力が大きく高まります。
箔押し加工
別名ホットスタンプとも言われ、熱と圧で紙の表面に箔を定着させる加工のことです。
箔の型を作成いたしますので、印刷するデータとは別に箔押し加工をする為の型データが必要となります。
・箔押しの材料について
パッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)の付加価値向上の為に加工されることが増加しつつある箔押し加工。その箔押しの材料は大きく分けると、金・銀等のメタリック箔(ホイル)、赤青黄色等の顔料箔、そしてホログラム箔(ホイル)に分けられます。
■メタリック箔(ホイル)
最も一般的な箔の材料が金、銀を中心としたメタリックホイルです。すでに様々な食品や工業製品のパッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)に採用されています。フィルムにアルミニウムを蒸着させることでシルバーのメタリック感を表現し、このシルバーメタリックに着色層の黄色の顔料を蒸着させることで金色を表現しています。 経済的にも最もポピュラーな箔の材料と言えます。
■顔料箔
顔料箔は別名ピグメントホイルともいいます。ベースフィルムに顔料や染料をコーティングすることで赤、青、黄、黒、白、緑等カラフルな色を表現します。アルミ蒸着ではありません。