トムソン加工について

打抜き・トムソン加工とは、印刷したパッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)用の厚紙を展開図の形に抜くパッケージ作成の要となる加工です。本来、紙器や段ボールの打抜きに使う金型、刃物を「トムソン刃」というのですが、それが「トムソン」という言葉が打抜き加工のことを指したり、或いは打抜き機をトムソンと呼ぶようになったようです。打抜きには箱の形状に適した「木型」をトムソン機にセットして型抜きしていきます。

打ち抜き(トムソン)機
木型



木型はCADで設計を行いそのCADデータを元に製作されますが、まずは木型設計用CADのパソコンで木型の刃を受け止める面板を作成します。面板とは板紙や合紙などのトムソン抜加工の際に罫線で折り曲げた状態での表層の割れ防止や力低減、精度向上を目的とした面切作業に使用する部材の種類で、打抜機カッティングプレートに施すものです。

木型設計用CADソフトの画面
面板カッター

そこから木型を作成するのですが、実際は打抜き機(トムソン機)にセットした後、さらに微調整が必要となります。やはり紙は生き物、ロットによる品質のブレ、温湿度や厚紙印刷やUV印刷によって厚みやコシが微妙に変化します。この微調整の難しさ故、パッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)加工の要とも言えるのです。



トムソン加工では、箱を立体的な形状に組み立てる際に綺麗に折り曲がるように、対象の位置に罫線を入れた型を抜いています。罫線は基本的にはどこにでも入れられますが、作る形状によっては入れられない位置やパターンがあります。